夢という字を一人で書くぞ
プッチモニ。とはモーニング娘。から2番目に生まれたグループ内ユニットだ。結成年は1999年だそうで、調べながら「もう26年前!?」と慄く。ノストラダムスの大予言とか、2000年問題でちょうど世の中がざわざわとしていた頃。
『ちょこっとLOVE』はそんなプッチモニ。のデビューシングルであり、ミリオンセラーを果たした大ヒットソングである。
知らないひとは良かったら聴いてください
さておき、今回の主題は「夢という字を二人で書くぞ」であるぞ。
比較のために、まずは夢という字を一人で書いてみる。果たして一人で書く夢は楽しいのだろうか。


おっ。
なんだか自分比でわりと上手に夢が書けた気がするのでちゃんと楽しい。
字を書くという行為を、(キーボードを打つより大変だな)くらいの認識でいたので、いかに自分が普段、筆記を”情報を残す・伝える手段”としてしか捉えていなかったのかを思い知る。
文字と向き合って書くことはそもそも楽しいのだ。そりゃあ習字が趣味にもなるよな。

さて、構想としては「一人で書くのは別に楽しくない…」→「二人なら楽しい!」というストーリーが分かりやすかろうと思っていたのだけど、予想以上に一人で夢を書くのが楽しかった。
しかしつんく♂さん(ちょこっとLOVEの作詞作曲者)は言う。”"夢という字を二人で書くぞ 一人よりも楽しいぞ"
果たしてどうなのか、これはもう二人で書いてみるしかない!というわけで、ライターのほりさんを呼び寄せたのだ。


二人でちょこっとLOVEを聴いてみる、懐かしいな~。徹頭徹尾明るく、キャッチーで良い曲だ。
よし。書こう。夢を。
夢という字を二人で一画ずつ同時に書くぞ
「夢という字を二人で書くぞ」というからには、二人でひとつの夢を書くのが筋というものだろう。
まずは手始めに「一画ごとに順番に、ほぼ同時に書く」というルールで書いてみることにした。ほりさんが一画目を書くのと同時に、筆者が二画目を書く、といった具合だ。
躍動感・連帯感があったほうが楽しいだろうという考えからだけど、先に結論を言うと、それは筆者の驕りであり、誤った考えだった。


いざ…






写真を見返しても筆者の顔はウキウキである。書けた書けた。なるほど、これは確かに楽しいな、と思って隣のほりさんを見ると、
ほり:あんまり楽しくなかったです・・・
え!!!そうなの!!
夢という字を二人でブロックごとに書くぞ
衝撃の一言である、二人で書くと楽しいのでは!?つんく♂さん!どうなんですか!
浮かない様子のほりさんに掘り下げて聞いてみたところ、「せわしなくて落ち着かなかった」とのこと。ほりさん的には字自体の完成度が低いと楽しくはないのだそうだ。
そうか、ほりさんはしっかり者だものな。二人とも楽しくないと良くない、考え直そう。
そう言ったわけで次はもう少しクオリティを確保できそうな「ブロックごとに分けて丁寧に書く」という方法を試す。夢を「艹」「罒」「冖」「夕」の4つに分けて書いていこう。次は筆者が先行だ。


「艹」を担当した筆者の三画目の角度がほりさんにはヒットしたようで、「いいですね、解釈一致ですね」と褒めてくれた。うれしい。

ほり:あー「罒」がちっちゃすぎた。
二人で書くのって難しいのかも。
北向:「冖」で挽回すればいいんですよね。

北向:・・お、いいんじゃないですか?
ほり:もう少し位置が下のイメージでした。
北向:もうちょっと下だった!?
二人で書くのむずかしいかも!


ほりさんの最後の「夕」が上品におさまった。
ほり:ちっちゃくなっちゃったけど…これ楽しいですよ。
北向:楽しいですか!よかった〜。

疑という字を二人で書くぞ
夢という字を二人で書くと楽しい。説は立証である。
こうなると当然気になるのは、「夢」以外の文字を二人で書いても楽しいのか、ということだ。たまたま偶然「夢」という文字だけ楽しいのかもしれない。
画用紙があと4枚残っているため、夢以外の漢字も書いていくことにした(気づいた人もいるかもしれません、これ以降はすべて蛇足です)。
先ほどのように4ブロックに分かれるのが書きやすかろう、ということでスポットライトが当たったのは「疑」だ。

まず「疑」の字を思い出す時間があった。
「こんなに上部分、"ヒマ"でしたっけ?」とほりさんが空で疑をなぞる。「疑」を疑っている。改めてパーツごとに思い出そうとすると不安になる、ゲシュタルト崩壊するのだな。



書けた書けた、きれいに書けた!まるで一人で書いたような疑だ。
ほりさん、最後の記念撮影になるとなぜか表情が素に戻ってしまうのだけど、途中経過を見ていただくとわかる通り、ちゃんと楽しんでくれている。
どうやら夢という字以外でも二人でも書くと楽しいようだ、この調子で次はもう少し文字の難易度を上げてみよう。